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MEASURE6
ADPCMを扱う
ここではZMUSICシステムでのADPCMデータの取り扱いと、
支援ツール「ZPCNV.R」「ZPLK.R」について解説します。
6.1. はじめに
ZMUSIC起動時には当然だがADPCM音は一つもプリセットされて
いない。よってADPCM音を鳴らすためにはZMUSICに鳴らしたい
ADPCM音ファイルを登録することが必要になる。
ZMUSICにADPCMデータを渡す方法は3通りあり、1つは
ADPCM登録コマンドをミュージック・プログラムに直接記述していく方法。
2つめはADPCM登録ZMSコマンドを記述したファイルをエディタ
(ED.X等)で作成しこれを渡す方法である。
3つ目はそのファイルをZPCNV.RでZPDファイルにコンバートし
これをZMUSICに渡す方法である。
6.2. ADPCMコンフィギュレーションファイル
ADPCM登録ZMSコマンドを箇条書きにしたファイルを、特に
「ADPCMコンフィギュレーションファイル」と呼び、これをZMUSICへ
受け渡すことでADPCMデータを登録することができる(奨励ファイル拡張子は
'.CNF')。
ADPCM登録ZMSコマンドは
<音階>=<ADPCMファイルネーム>[,ADPCM加工オプションスイッチ]
のスタイルをとるが(下図、MEASURE4参照)、この各パラメータについて詳しく
解説をする。
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃--------------------------------------┃
┃●ADPCMコンフィギュレーション ┃
┃--------------------------------------┃
┃n ファイルネーム,Pp,Vv,Mm,d,Cc,s,R,Ff,l ┃
┃ ADPCM音の登録 ┃
┃ n=設定音色番号(0~511) ┃
┃ p=ピッチシフトパラメータ(-12~12) ┃
┃ v=ボリュームパラメータ(1~100(原音量)~300) ┃
┃ m=ミキシングノート番号(0~511) ┃
┃ d=ミキシングディレイパラメータ(0~65535) ┃
┃ c=カット・オフセットパラメータ(0~65535) ┃
┃ s=カット・サイズ(0~65535) ┃
┃ f=フェード・イン/アウトオフセット(0~65535) ┃
┃ l=フェード・イン/アウトレベル(0~127) ┃
┃ ファイルネーム以降は省略可能。 ┃
┃ (MEASURE3 m_pcmset()参照) ┃
┃--------------------------------------┃
┃.ADPCM_BANK n ┃
┃ ADPCM音の登録先のバンクを指定 ┃
┃ n=バンク番号(1≦n≦4) ┃
┃--------------------------------------┃
┃.Onk ファイルネーム,Pp,Vv,Mm,d,Cc,s,R,Ff,l ┃
┃ ADPCM音の登録 ┃
┃ n=オクターブ値(-1~9) ┃
┃ k=音階MML(abcdefg,#,+,-) ┃
┃ p=ピッチシフトパラメータ(-12~12) ┃
┃ v=ボリュームパラメータ(1~100(原音量)~300) ┃
┃ m=ミキシングノート番号(0~511) ┃
┃ d=ミキシングディレイパラメータ(0~65535) ┃
┃ c=カット・オフセットパラメータ(0~65535) ┃
┃ s=カット・サイズ(0~65535) ┃
┃ f=フェード・イン/アウトオフセット(0~65535) ┃
┃ l=フェード・イン/アウトレベル(0~127) ┃
┃ ファイルネーム以降は省略可能。登録先ノート番号やミキシングノート番号は ┃
┃ '.ADPCM_BANK'命令のバンク番号が考慮される。 ┃
┃ (MEASURE3 m_pcmset()参照) ┃
┃--------------------------------------┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
●音階
ADPCM音を鍵盤上の一体どこに割り当てるのかを指定するパラメータ。
先頭にピリオド'.'またはシャープ'#'をつけてオクターブMMLと音階MMLを
記述することによって指定する方法と0~511の登録先ノートナンバーを書いて
登録する方法がある
音階MML指定の場合はオクターブ-1のドからオクターブ9のソ(.O-1C~.O9G)
までの128から選択して指定できる。
ZMUSICではADPCMは4つのグループ(バンク)に分けて管理ができ、
音階で登録する時はこのバンク内への登録となる。つまり、音階MML指定の
場合には、まず、登録先のバンクを決定し、それからそのバンク内の
音階を選択するというプロセスで行う。同一バンク内の登録は一度
バンク決定コマンドを実行すれば2回目は不用である。
ノートナンバー指定の場合はこのセレクトしたバンクを超えた登録が可能である。
以下にその対応を示す。
ADPCMノート番号=(バンク番号-1)×128+(オクターブ+1)×12+音階
ADPCMノート番号:0~511
バンク番号:1~4
オクターブ:-1~9
音階:CDEFGABがそれぞれ0~11に対応
ADPCMノート番号
バンク1 0~127
バンク2 128~255
バンク3 256~383
バンク4 384~511
●ADPCMファイルネーム
登録したいADPCMファイルをここに指定する。
ADPCMのファイルは環境変数"zmusic"にパスを記述しておけば
(囲み参照)カレントからファイルが見つからない場合はそちらからも
検索してくれる。
また、ここに音階MMLやノートナンバーを書くことによって、すでに登録した
ADPCM音を参照することが出来る。同じ音を二重に登録したり、ADPCM音を
二重に加工したい場合などに便利である。
●ADPCM加工オプションスイッチ
単に記憶デバイスにあるADPCMファイルを登録するだけでなくZMUSICでは
そのデータに加工を施して登録することが出来る。
・音程変更
'P'(小文字も可)の後ろに-12~+12の数値を書くことによってADPCM音の
音程を半音単位で変えることが出来る。
・音量変更
'V'(小文字も可)の後ろに1~300の数値を書くことによってADPCM音の音量を
パーセント単位で変えることが出来る。
・切り出し
'C'(小文字も可)の後ろにオフセット値と切り出しサイズを記述することによって
ADPCMデータ中の任意の一部分を取り出すことが出来る。
サイズを省略するとオフセットより後ろすべてを切り出すことになる。
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃ size(0~65535) ┃
┃ ←──────→ ┃
┃ ┌───────┬───────┬───┐ ┃
┃ │ │ 有効部分 │ │ ┃
┃ └───────┴───────┴───┘ ┃
┃ ───────→ ┃
┃ offset(0~65535) ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
・逆転
'R'(小文字も可)を書くことによって逆転再生を指定することが出来る。
・フェード・イン/フェード・アウト
'F'(小文字も可)の後ろにオフセット値とスタートレベル(フェード・イン時)、
またはエンドレベル(フェード・アウト時)を設定すると波形のエンベロープを
変更することが出来る。オフセットの値を正にすることでフェード・アウト、
負にすることでフェード・インの指定となる。
パラメータは両方とも省略可能だが、ただしその場合は両パラメータとも0が
設定される(「データ先頭からフェード・アウト」に相当)。
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃ offsetを正の値にした場合 ┃
┃ ┃
┃ 128_______ ┃
┃ |\ ┃
┃ | \ ┃
┃ | \ ┃
┃ | \ ┃
┃ | ↑ level ┃
┃ | │(0~127) ┃
┃ 0 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ┃
┃ ──────→ ┃
┃ offset(0~65535) ┃
┃ ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃ offsetを負の値にした場合 ┃
┃ ┃
┃ 128 _______ ┃
┃ /| ┃
┃ / | ┃
┃ / | ┃
┃ / | ┃
┃ level ↑ | ┃
┃ (0~127)│ | ┃
┃ 0 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ┃
┃ ←─── ┃
┃ offset(-1~-65535) ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
・合成
'M'(小文字も可)の後ろに0~511の数値または音階MMLを書くことによって
そのノート番号や音階に以前登録されたADPCM音と合成することが出来る。
さらにその後ろに , で区切った後で数値を書くとそのバイト数分遅らせて
合成することが出来る。
●注意
ADPCM加工オプションスイッチは、いずれも省略可能で、どれか1つのみの
指定でも構わない。また加工のプロセスは各スイッチの設定順序には無関係で
図3のような処理順序で行われる。
また、ADPCM登録コマンドでZMUSICにADPCMを登録する時、
ADPCM加工スイッチを用いる場合にはZMUSICの組み込みスイッチの
'-W'でワークエリアを十分に取っておかないとエラーとなる(目安としては
コンフィギュレーションファイル内に存在する最大ファイルサイズの4倍くらい。
ミックスを用いる場合は更にその2倍くらい)。エラーとなった場合は加工も
指定されたノートへの登録も行われない。後述のZPCNV.RでZPDを
作成する場合にはZMUSICは無関係なのでADPCMバッファや
ワークエリアの確保は不要である。
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃ 音程・音量変更 ┃
┃ ↓ ┃
┃ 切り出し ┃
┃ ↓ ┃
┃ 逆転 ┃
┃ ↓ ┃
┃ フェード・イン/フェード・アウト ┃
┃ ↓ ┃
┃ 合成 ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
●例
.ADPCM_BANK 2
.o2c=BASS.PCM
.o2d=SNARE.PCM,v150
バンク2のオクターブ2のc(ADPCMノート番号=164)に"BASS.PCM"を、
そしてオクターブ2のd(ADPCMノート番号=166)に"SNARE.PCM"を
ボリューム150%にして登録する。
.o2d=SNARE.PCM,cV150,P+4
.o2d#=CLAP.PCM,mo2d
"SNARE.PCM"をボリューム150%にし、さらに4半音下げたものをオクターブ2のdへ
登録。そしてこれと"CLAP.PCM"を合成したものをオクターブ2のd#へ登録する。
.o3d=CYMBAL.PCM,c1000,5000,r
"CYMBAL.PCM"の1000バイト目から5000バイトを切り出し、これを逆転したものを
オクターブ2のdへ登録する。
.o2e-=VOICE.PCM,f1000,20,m200,2000
"VOICE.PCM"の1000バイト目からデータ終端までを音量20まで滑らかに下げていき、
これに対してノート番号200(バンク2のオクターブ5のc)に登録されたデータを
2000カウント遅らせて合成してオクターブ2のe♭へ登録する。
●ADPCMコンフィギュレーション・ファイルのZMUSICへの登録法
MUSICZ.FNCを用いてX-BASIC上で作られた曲データ中に
指定したい場合は
m_pcmcnf("ADPCMコンフィギュレーション・ファイルネーム")
を使う(MEASURE3参照)。
ZMS中に指定したい場合は
.adpcm_list ADPCMコンフィギュレーション・ファイルネーム
を用いる(MEASURE4参照)。
また、通常の演奏データのように
A>copy ADPCMコンフィギュレーション・ファイルネーム opm
としたり
A>zp ADPCMコンフィギュレーション・ファイルネーム
のようにZMUSICへ登録することも可能である(MEASURE7参照)。こちらの場合は
曲がたとえ演奏中であってもリアルタイムにADPCMセットを変更することが出来る。
また、ZMUSIC常駐スイッチの'-S'を用いて
A>zmusic -w50 -p200 -sdrum.cnf (拡張子の省略は不可)
のようにZMUSIC常駐時にADPCMコンフィギュレーション・ファイルを
登録することも出来る。ただし、その際には必要分のワークやADPCMバッファを
確保しなければならない。
6.3. ZPCNV.RとZPD
ZPCNV.Rは、前節で解説したコンフィギュレーションファイルに従って必要な
ADPCMデータをひとつのファイルにまとめてしまうアプリケーションである。
ひとまとめにする際に音程音量変換、合成作業といった加工処理もしてしまうため
ADPCMデータの登録処理にかかる時間は極めて少なくて済む(ADPCM
コンフィギュレーション・ファイルをZMUSICへ渡す方式では1個1個のデータを
読み込み、それから加工を行ったりするため、大量のADPCMデータを
登録する場合には、フロッピーディスクなどの中/低速メディアユーザーや
10MHzマシンユーザーは処理が終了するまで長時間待たされることがある)。
加工処理ルーチンやその際に使用するワークはZPCNV.Rが独自で持っているため、
実行にはZMUSICの常駐は必要ない。
ZMUSICではADPCMコンフィギュレーション・ファイルをもとに
ひとまとめにしたこのデータをADPCMブロックデータ、「ZPD」と呼ぶ。
●ZPCNV.Rの使い方
A>zpcnv filename1 filename2
とするだけで良い。ワークエリアなどの指定は一切不要である。
filename1はコンバートしたいコンフィギュレーションファイル名(拡張子を省略した時は
'.CNF'が自動添付される)。
filename2は出来たブロックデータのファイルネームでこちらは省略することが可能。
省略時はfilename1に拡張子'.ZPD’を付けたものでセーブされる。
●ZPCNV.R専用ZMS命令
例えば
.o2d=SNARE.PCM,v150,p+4
.o2d#=CLAP.PCM,mo2d
("SNARE.PCM"をボリューム150%にし、さらに4半音下げたものをオクターブ2のdへ
登録。そしてこれと"CLAP.PCM"を合成したものをオクターブ2のd#へ登録する)
というケースで、得たいのが.o2d#の方のみで.o2dは単なるテンポラリー的な
存在でしか無かった時に、
.ERASE o2d
をコンフィギュレーションファイル後尾に設定すると、そのデータを除外して
ZPDを生成してくれる。
不本意にZPDが大きくなるのを防ぐことができる。
本命令はZPCNV.R専用のZMS命令でZMUSICの曲データ中に
指定しても(エラーにはならないが)機能はしないダミー命令として扱われる。
●ZPDのZMUSICへの登録法
MUSICZ.FNCを用いてX-BASIC上で作られた曲データ中に
指定したい場合は
m_adpcm_block("ADPCMコンフィギュレーション・ファイルネーム")
を使う(MEASURE3参照)。
ZMS中に指定したい場合は
.adpcm_block_data ADPCMコンフィギュレーション・ファイルネーム
を用いる(MEASURE4参照)。
また、通常の演奏データのように
A>copy ADPCMコンフィギュレーション・ファイルネーム opm
としたり
A>zp ADPCMコンフィギュレーション・ファイルネーム
のようにZMUSICへ登録することも可能である(MEASURE7参照)。こちらの場合は
曲がたとえ演奏中であってもリアルタイムにADPCMセットを変更することが出来る。
また、ZMUSIC常駐スイッチの'-B'を用いて
A>zmusic -bdrum_set.zpd (拡張子の省略は可能)
のようにZMUSIC常駐時にZPDを登録することも出来る。ワーク等の指定は
不要で、ADPCMバッファの確保は自動的に行われる。
6.4. ADPCMバッファが0の時、不足している時
ADPCMバッファを確保しなかった場合はADPCM関連の命令を用いると
エラーになります。
ZPDを登録しようとした時にバッファが必要分より少ない場合はエラーと
なりますが、ADPCM登録コマンドでZMUSICにADPCMを登録しよう
とした時にバッファが不足している時はいちばん古く登録したものが切り捨てられ
登録されます。
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃ 環境変数zmusicについて ┃
┃ ┃
┃ ┃
┃ ZMUSICでは、カレントよりファイルが見つからない場合は ┃
┃ ┃
┃環境変数'zmusic'に書かれたパスにしたがってファイルを検索します。なお、 ┃
┃ ┃
┃ZMUSICシステムではADPCMデータに限らずファイルを読み込む時は ┃
┃ ┃
┃必ずこのルールに従うので、ハードディスク上など多くのディレクトリに分散されて┃
┃ ┃
┃必要ファイルが収められている時は、なるべく設定しておくべきです。 ┃
┃ ┃
┃設定例 ┃
┃set zmusic=a:\drums;a:\pcmfiles;b:\rythm\snare; ┃
┃ ↑小文字のみ可 ┃
┃ ┃
┃ 環境変数はHuman68kの仕様から255文字を超えて設定することはできません。 ┃
┃ ┃
┃255文字を超えてZ-MUSICのファイルパスを記述したい場合には、環境変数zmusic0~ ┃
┃ ┃
┃zmusic9に分けて設定して下さい。この時環境変数zmusicは木でいう幹に、 ┃
┃ ┃
┃環境変数zmusic0~zmusic9は枝の扱いになります。幹から枝への参照は、 ┃
┃ ┃
┃環境変数zmusic中に'/'とその後ろに補助環境変数zmusic0~zmusic9までを表す ┃
┃ ┃
┃数値'0'~'9'を書き、さらにその後ろにベースとなるパスを書くことによって ┃
┃ ┃
┃指定できます。 ┃
┃ ┃
┃例えば ┃
┃ ┃
┃zmusic標準のADPCMライブラリのディレクトリ名である ┃
┃ ┃
┃BASS, SNARE, TOMTOM, CYMBAL, ETHNIC, EFFECTS, ACCENT, ORCH, RAP, ADDITION ┃
┃ ┃
┃を検索させる場合を考えます。これらのディレクトリが、FドライブのADPCM_LIB ┃
┃ ┃
┃の下に存在する場合、 ┃
┃ ┃
┃SET zmusic=/0F:\ADPCM_LIB; ┃
┃ ↑^zmusic0を示す数値 ┃
┃ 補助環境変数の検索を指示するコマンド記号'/'。('-'で代用も可能) ┃
┃ ┃
┃SET zmusic0=BASS;SNARE;TOMTOM;CYMBAL;ETHNIC;EFFECTS;ACCENT;ORCH;RAP;ADDITION┃
┃ ┃
┃と指定すればよいことになります。これで ┃
┃ ┃
┃ F:\ADPCM_LIB\BASS, F:\ADPCM_LIB\SNARE, F:\ADPCM_LIB\TOMTOM, ┃
┃ F:\ADPCM_LIB\CYMBAL, F:\ADPCM_LIB\ETHNIC, F:\ADPCM_LIB\EFFECTS, ┃
┃ F:\ADPCM_LIB\ACCENT, F:\ADPCM_LIB\ORCH, F:\ADPCM_LIB\RAP, ┃
┃ F:\ADPCM_LIB\ADDITION ┃
┃ ┃
┃を検索するようになります。通常の表記との混在ももちろん可能です。 ┃
┃ ┃
┃設定例 ┃
┃ ┃
┃SET zmusic=A:\ZPD_DATA;A:\PCMFILES;F:\BOSPCM;/0F:\ADPCM_LIB;/1F:\MUSIC_DATA;┃
┃SET zmusic0=BASS;SNARE;TOMTOM;CYMBAL;ETHNIC;EFFECTS;ACCENT;ORCH;RAP;ADDITION┃
┃SET zmusic1=SC55_DATA;CM64_DATA;INTERNAL_DATA; ┃
┃ ┃
┃また、補助環境変数zmusic0~zmusic9をカテゴリに分類して検索パスを設定すれば ┃
┃ ┃
┃簡潔にデータ格納ディレクトリ検索パスを記述することができます。上はzmusic0を ┃
┃ ┃
┃ADPCMライブラリ、zmusic1を曲データのライブラリとして管理した例です。 ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
6.5.PCMファイルリンカ「ZPLK.R」
ZMUSICシステム・バージョン2.0より、AD PCMデータの加工・リンクツール
「ZPLK.R」を正式な支援ツールとして追加した。
●その機能と特長
・最大32個の複数のファイルをつなげて1つのファイルにして出力できる。
1つのファイルにつき最大65535回の反復指定が可能。反復パターンは4種類。
・単一ファイルをいくつもつなげて1つの大きなファイルにすることも可能。
・入力ファイルとして16ビットPCMファイル、ADPCMファイルを
与えることができる。混在も可能。
・リンク作業の前に、各入力ファイルのサブ・データコンバートを行なうことが
できるので16ビットPCMにADPCMファイルをリンクさせたり、また、
その逆も可能。
・出力ファイルはその出力直前に16ビットPCMデータコンバート、
ADPCMデータコンバート、逆転再生、音量変換、周波数変換、ポルタメント、
エンベロープ変更など多彩な加工処理を行なう事ができる。
・インパルス・データを与えることにより、たたみ込み演算を行なうことができる。
したがって、任意の音声データに対してホールの残響効果やボコーダー処理などの
本格的なエフェクト処理をすることができる。
●文法
ZPLK.R <[オプション1] 入力ファイル1> [[オプション2~32] 入力ファイル2~32] <出力ファイル名>
入力ファイルネームは最低1個は必要。書き込みファイル名は'PCM'に設定すると
ファイルを書き出さず、音声として出力できる(ZMUSIC.XやPCMDRV.SYS組み込み時)。
ファイルネームの指定は拡張子やパスの省略をせずきちんと書くこと。ファイルが
カレントより見つからない場合は環境変数'zmusic'に書かれたパスにしたがって
ファイルを検索する。
●オプションスイッチ
-A 出力ファイルを出力する前にそのデータを16ビットPCMデータと
見なしてADPCMデータへ変換する。
-Bs,d,p,s 出力ファイルを出力する前にそのデータを16ビットPCMデータと
見なしてポルタメントを行なう。(連続的に滑らかに周波数変更を行なう。)
s 開始時の周波数をs[Hz]とみなす。ただしsは1~65535。
d 終了時の周波数をd[Hz]とする。ただしdは1~65535。
p 出力ファイルのpバイト目から周波数変換を行なう。省略時はp=0。
s 変換するサイズをsバイトとする。省略時はpで指定された位置から
後ろ全部を変換対象領域とする。pも省略した場合は出力全域に対して
変換処理を施す。
-Cp,s 出力ファイルを出力する前にそのデータの任意の一部分を摘出しそれを
出力する。
p 出力ファイルのpバイト目から切り出す。省略時はp=0。
s 切り出すサイズをsバイトとする。省略時はpで指定された位置から
後ろ全部を切り出す。pも省略した場合はエラーとなる。
-Fs,l,m 出力ファイルを出力する前にそのデータを16ビットPCMデータと
見なしてエンベロープの形状を変化させる。
s 出力ファイルのsバイト目からエンベロープ形状を変更する。
省略時はs=0。
l エンベロープ形状初期音量(m=0時)/最終音量(m=1時)を0~127の128段階で
設定する。省略時はl=0。
m エンベロープの変更パターンを設定する。省略時はm=1
0 フェード・イン・タイプ
1 フェード・アウト・タイプ
-Ifilename インバルスデータのファイルネームを与えると出力ファイル出力する前に
そのデータとのたたみ込み演算を行なう。ただし、与えられたファイルネームの
拡張子を'.P16'とした場合はそのインパルスデータを16ビットPCMデータ、
'.PCM'とした場合はADPCMデータとしてみなす。
-P 出力ファイルを出力する前にそのデータをADPCMデータと見なして
16ビットPCMデータへ変換する。
-R 出力ファイルを出力する前にそのデータを16ビットPCMデータと
見なして逆転させる。
-Vn 出力ファイルを出力する前にそのデータの音量をパーセント単位で
指定する。nの範囲は0~300。スイッチ無指定や値省略時は100とする。
-Ti,o,p,s 出力ファイルを出力する前にそのデータを16ビットPCMデータと
見なして周波数の変更を行なう。
i 元の周波数をs[Hz]とみなす。ただしsは1~65535。
o 変換後の周波数をd[Hz]とする。ただしdは1~65535。
p 出力ファイルのpバイト目から周波数変換を行なう。省略時はp=0。
s 変換するサイズをsバイトとする。省略時はpで指定された位置から
後ろ全部を変換対象領域とする。pも省略した場合は出力全域に対して
変換処理を施す。
-Xl,r,t リンク制御
l ループタイプの設定。省略時 l=0。
0 そのまま。
1 正順、逆順の順にループさせる。
2 逆順、正順の順にループさせる。
3 入力ファイルの逆順をループさせる。
r 反復回数の設定。省略時 r=1。範囲1~65535。
t リンク作業の前に入力ファイルに対して加工を行なう。省略時 t=0。
0 何も行なわない。
1 入力ファイルを16ビットPCMデータと見なしてADPCMデータへ
変換する。
2 入力ファイルをADPCMデータと見なして16ビットPCMデータへ
変換する。
☆注意☆ 複数の変換を指定した場合は以下の手順で各変換を行なう。
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃ 音量変更周波数変換 ┃
┃ ↓ ┃
┃ ポルタメント ┃
┃ ↓ ┃
┃ 切り出し ┃
┃ ↓ ┃
┃ 逆転 ┃
┃ ↓ ┃
┃ フェード・イン/フェード・アウト ┃
┃ ↓ ┃
┃ インパルス演算 ┃
┃ ↓ ┃
┃ 16ビットPCM/ADPCM変換 ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
●パラメータの特殊設定
周波数変換(-Tスイッチ)、ポルタメント変換(-Bスイッチ)において、2つの
周波数パラメータの設定をするかわりにZMUSICシステムで御馴染みの
半音ステップの変換パラメータで設定することもできる。
例えばある音を半音下げたい時には
-Tp-1
また、半音上げたい時は
-Tp+1
とします。また、ポルタメントの時も同様で
-Bp-10
-Bp+6
といった記述ができる。サブスイッチ'p'の値の範囲は-144~+144(ただし0は除く)。
●使用例
A>zplk a.p16 -x0,10 b.p16 -a c.pcm
a.p16 というファイルの後ろに b.p16 を10回くっつけて、
ADPCMへコンバートし c.pcm というファイル名でセーブする。
A>zplk -x0,5 a.p16 -x,,2 b.pcm -v80 c.p16
a.p16 というファイルを5回繰り返し、これに b.pcm を16ビットPCMへ
変換したものをくっつけて、それを音量を80%に設定し c.p16 という
ファイル名でセーブする。
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃ 国際基準イ=a1=440Hzに基づく12平均率音階周波数表 ┃
┃ (試験に出るX1より転載) ┃
┃ (単位はHz) ┃
┃ O0 O1 O2 O3 O4 O5 O6 O7 O8 ┃
┃C 16.352 32.703 65.406 130.81 261.63 523.25 1046.5 2093.0 4186.0┃
┃C# 17.324 34.648 69.296 138.59 277.18 554.37 1108.7 2217.5 4434.9┃
┃D 18.354 36.708 73.416 146.83 293.66 587.33 1174.7 2349.3 4698.6┃
┃D# 19.445 38.891 77.782 155.56 311.13 622.25 1244.5 2489.0 4978.0┃
┃E 20.602 41.203 82.407 164.81 329.63 659.26 1318.5 2637.0 5274.0┃
┃F 21.827 43.654 87.307 174.61 349.23 698.46 1396.9 2793.8 5587.7┃
┃F# 23.125 46.249 92.499 185.00 369.99 739.99 1480.0 2960.0 5919.9┃
┃G 24.500 48.999 97.999 196.00 392.00 783.99 1568.0 3136.0 6271.9┃
┃G# 25.957 51.913 103.83 207.65 415.30 830.61 1661.2 3322.4 6644.9┃
┃A 27.500 55.000 110.00 220.00 440.00 880.00 1760.0 3520.0 7040.0┃
┃A# 29.135 58.270 116.54 233.08 466.16 932.33 1864.7 3729.3 7458.6┃
┃B 30.868 61.735 123.47 246.96 493.88 987.77 1975.5 3951.1 7902.1┃
┃ ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛