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MEASURE8
ADPCMツールZVT.X
ここでは、自分でサンプリングデータを作成したり
加工したりするツール「ZVT.X」の使用法について
解説します。
8.1. ZVT.Xについて
ZVT.XはX68kのサンプリングデータ(ADPCMデータ)を扱うための
ツールである。動作は外部コマンドとして機能する「コマンドモード」と視覚的に
操作が行える「ビジュアルモード」とに分かれる。ここでは各モード別々に
説明する。
8.2. ビジュアルモード
●基本操作
基本的に画面下に表示されているメニューにカーソルを合わせリターンキーもしくは
スペースキーを押すことでそれぞれの機能が実行される。メニューには、選択されると
直ぐに機能するものと若干のパラメータ等を聞いてくるものに分かれる。
このパラメータ等の入力時に[ESC]キーを押すことによってそのモードから
抜けることが出来る。
なお、メニューに表されている機能以外にも機能がありこれらはキーボードによる
キー入力により実行される(もちろんメニューに表示されているコマンドも
キー入力によって実行可)。メニューに表示されている機能は実は、ほんの一部のため、
「ZVT.X」を使いこなすためにはキー・コマンドを覚える必要がある。
●カーソル操作
カーソル移動にはカーソルキーを使う。
ADPCMデータを読み込んだり、サンプリングを実行すると、「START POINT」と
「END POINT」の行にデータ列、さらに枠内に波形と青と赤の縦線が表示される。
「START POINT」「END POINT」に表示されている数列は、それぞれ枠中の青と赤の縦線が
指し示している付近のADPCMデータやPCMデータである。この青と赤の縦線を
波形カーソルとよび、波形に対してなんらかの加工処理を行う場合は、この2つの
波形カーソルに挟まれた範囲に対して行われる。波形カーソルは、(通常の)カーソルを
「START POINT」や「END POINT」に合わせ、テンキーを操作することによって移動させる
ことができる(図1)。
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃ ┃
┃ 7 8 9 ┃
┃ 4 5 6 ┃
┃ 1 2 3 ┃
┃ 0 , . ┃
┃ ┃
┃ [7] 左へ32ステップ移動 [9] 右へ32ステップ高速移動 ┃
┃ [4] 左へ1ステップ移動 [6] 右へ1ステップ移動 ┃
┃ [1] 左へ波長の1/16ステップ移動 [3] 右へ波長の1/16ステップ移動 ┃
┃ [0] 波形の先頭へ瞬間移動 ┃
┃ [,] 波形の真ん中へ瞬間移動 ┃
┃ [.] 波形の最後尾へ瞬間移動 ┃
┃ ┃
┃ 図1 波形カーソルのキー操作 ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
●キーコマンド(アルファベット順)
()内の文字はコマンドメニュー名に対応する。
----------------------------------------
A
B
アクセス対象バンクをセレクトする。
ZVT.Xには加工したりサンプリングしたりするデータエリアが2つあり、
コマンド機能の対象となるデータをそれぞれバンクA、バンクBと呼んでいる。
本コマンドでこの操作対象バンクを選択することができる。
----------------------------------------
C
スタートポイントとエンドポイント間以外の波形を切り捨てる。
----------------------------------------
D (DISK)
ディスクモードへ入る。
1. LOAD
波形データのロードを行う。
ファイルネームを聞いてくるのでパスや拡張子を含めて
91文字以内で入力する。ファイル名を省略したり、
ワイルドカードを使用するとファイル選択モード(囲み参照)に
入る。
2. SAVE
波形データのセーブを行う。
ファイルネームを聞いてくるのでパスや拡張子を含めて
91文字以内で入力する。ファイル名を省略したり、
ワイルドカードを使用するとファイル選択モード(囲み参照)に
入る。
3. SAVE BY 4PHASES
原波形を含む4段階の波形データを自動生成しセーブする。
(ただし自動生成されるデータはADPCMデータ形式固定)
このモードを選択すると次に
1. VOLUME 2. PITCH
が現れる。1を選べば4段階のボリュームで、2を選べば
4段階の音程でセーブされることになる。
これを選択後さらに
1. MINUS 2. PLUS
のメニューが現れる。これはどの方向に4段階のデータを
生成するかを決めるものである。
ボリュームを選んだ場合にマイナス方向を選択すると
原波形のボリュームの
100%, 88%, 76%, 60%
のデータが自動生成されセーブされる。プラス方向では
原波形のボリュームの
100%, 114%, 126%, 140%
のデータがセーブされる。
音程を選んだ時には各方向に半音単位の変化量でセーブされる。
つまり原波形が今オクターブ4のCだったとすると
マイナス方向では O4のC, O3のB, O3のA#, O3のA
プラス方向では O4のC, O4のC#, O4のD, O4のD#
がセーブされることになる。
最後にファイルネームを聞いてくるが拡張子は無視され
自動生成される。ファイルの拡張子は強制的に
'.4' '.3' '.2' '.1'の4つになる(原波形が'.4')。
ファイルネームを省略したり、ワイルドカートを使用すると
ファイルセレクトモードへと移行する。
4. TEST PLAY
ファイルを音声データと見なして再生する。
ファイルネームを聞いてくるのでパスや拡張子を含めて
91文字以内で入力する。ファイル名を省略したり、
ワイルドカードを使用するとファイル選択モード(囲み参照)に
入る。
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃ ファイル選択モード ┃
┃ ┃
┃ ┃
┃ ディスク関連のコマンドでファイルネームを省略したり、ワイルドカードを ┃
┃ ┃
┃設定するとファイル選択モードになります。ここではカーソルキーによるファイルの┃
┃ ┃
┃選択やディレクトリ間の移動がスムーズに行えるようになっています。 ┃
┃ ┃
┃ 使用キーは以下の通りです。 ┃
┃ ┃
┃カーソルキー カーソルの移動 ┃
┃RETURN/ENTER ファイルやディレクトリの選択 ┃
┃ESC ファイル選択モードを終了する(ファイル選択の拒否) ┃
┃TAB カーソルを左最上部へ瞬間移動。またディレクトリの移動も ┃
┃ これで可能。 ┃
┃ スピーディーに親ディレクトリに移動可能。 ┃
┃? ファイルネームの入力。ワイルドカードを指定すると ┃
┃ それに対応したファイルのみが画面に現れる。 ┃
┃SPACE 再生(PCM/ADPCMモードの影響を受ける点に注意) ┃
┃数字キー(0~4) SPACEキーでのPCMデータ再生における再生周波数の切り換え ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃ ファイルの拡張子とデータ形式 ┃
┃ ┃
┃拡張子'.PCM'のファイルはZVT.XではADPCMファイルと自動的に見なして ┃
┃ ┃
┃ロード/セーブします。また拡張子'.P16'のファイルは16ビットPCMファイルと┃
┃ ┃
┃見なしてロード/セーブします。それ以外の拡張子を持ったファイルをアクセスする┃
┃ ┃
┃場合は、その時点でのデータモードがADPCMならADPCMとして、 ┃
┃ ┃
┃データモードが16ビットPCMデータなら16ビットPCMデータとしてアクセス┃
┃ ┃
┃します。なるべく'.PCM'、'.P16'のどちらかを用いるようにしましょう。 ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
----------------------------------------
E
PCMデータ及びADPCMデータにエフェクト(加工)をかける。
1.↑/↓ 2.←/→ 3.ADD 0 TO TAIL 4.REVERSE 5.CHORUS 6.DELAY
7.SFX 8.SMOOTHING 9.ENVELOPE
の9種類のエフェクトより1つを選択する。
1.↑/↓
PCMデータをグラフのY軸方向にシフトするもの(マイナス値で下へ)
機能選択後、どのくらいシフトするか(オフセット値)を聞いてくる
2.←/→
PCMデータをグラフのX軸方向にシフトするもの(マイナス値で左へ)
機能選択後、どのくらいシフトするか(オフセット値)を聞いてくる
3.ADD 0 TO TAIL
データの最後尾にn個の0を加える
機能選択後、オフセット値を聞いてくる
4.REVERSE
逆転
5.CHORUS
音が透き通った感じになる
6.DELAY
エコーがかかったような音になる
7.SFX
金属音に変化する
8.SMOOTHING
こもったような音に変化する
9.ENVELOPE
エンベロープを変形する(フェード・イン/アウト)
機能選択後、イン/アウト・レベル(0~127)とエンベロープの
変更方向を聞いてくる
1.< … フェード・イン
2.> … フェード・アウト
設定したパラメータとその効用は図2参照
なお、機能は青赤の2つの波形カーソルに挟まれた区間に対して働く事に注意。
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃ エンベロープ変更方向 '>' ┃
┃ ┃
┃ 128_______ ┃
┃ |\ ┃
┃ | \ ┃
┃ | \ ┃
┃ | \ ┃
┃ | ↑ level ┃
┃ | │(0~127) ┃
┃ 0 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ┃
┃ ↑ ↑ ┃
┃ 青カーソル 赤カーソル ┃
┃ ┃
┃ ┃
┃ ┃
┃ エンベロープ変更方向 '<' ┃
┃ ┃
┃ 128 _______ ┃
┃ /| ┃
┃ / | ┃
┃ / | ┃
┃ / | ┃
┃ level ↑ | ┃
┃ (0~127)│ | ┃
┃ 0 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ┃
┃ ↑ ↑ ┃
┃ 青カーソル 赤カーソル ┃
┃ ┃
┃ 図2 エンベロープ変更方向とイン/アウト・レベル ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃ オフセット値について ┃
┃ ┃
┃ 「←/→」と「ADD 0 TO TAIL」では、機能メニューを選択後、オフセット値を ┃
┃ ┃
┃聞いてきますがこれはデータモードによって効用が異なります。 ┃
┃ ┃
┃ 例えばPCMモードの時1000と入力するとオフセットはPCMデータ1000個分 ┃
┃ ┃
┃(つまり2000バイト)ということになります。またADPCMモードで1000と ┃
┃ ┃
┃入力した場合にはADPCMデータ1000個分(つまり1000バイト)ということに ┃
┃ ┃
┃なります。 ┃
┃ ┃
┃オフセット値の例 ┃
┃ ┃
┃ データモードがPCMの時 ┃
┃ 3.9kHz 1秒=3900 ┃
┃ 5.2kHz 1秒=5200 ┃
┃ 7.8kHz 1秒=7800 ┃
┃ 10.4kHz 1秒=10400 ┃
┃ 15.6kHz 1秒=15600 ┃
┃ ┃
┃ データモードがADPCMの時 ┃
┃ 3.9kHz 1秒=1950 ┃
┃ 5.2kHz 1秒=2600 ┃
┃ 7.8kHz 1秒=3900 ┃
┃ 10.4kHz 1秒=5200 ┃
┃ 15.6kHz 1秒=7800 ┃
┃ ┃
┃ 「↑/↓」のオフセット値はPCMデータへ直接加算される数値を意味して ┃
┃ ┃
┃いるのでデータモードには全く無関係です。 ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
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F (SAMPLING RATE)
サンプリング時や再生時の周波数を設定をする。
サンプリング周波数は一般に、周波数が高ければ高いほど高音質となる。
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I
波形の頭と後尾を見付ける。単純なアルゴリズムによる探査のため複雑な
波形に対しては希望の結果を得られないことがある。また、データモードによって
動作のしかたが微妙に違うため、データモードを変えて実行すると違った結果を
得ることができる。
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J
音程の変更を1Hz単位で行なえる。コマンド入力後、変更前の周波数と
変更後の周波数を聞いてくる。周波数パラメータ設定範囲は1~65535。変換前と
変換後の周波数は厳密に入力する必要はなく、両周波数の整数比を入力する
だけでもよい。つまり、「1オクターブ上げる(周波数を2倍にする)」場合、
変更前周波数=1Hz 変更後周波数=2Hz
でも
変更前周波数=100Hz 変更後周波数=200Hz
でも得られる結果は同じである。
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃ 国際基準イ=a1=440Hzに基づく12平均率音階周波数表 ┃
┃ (試験に出るX1より転載) ┃
┃ (単位はHz) ┃
┃ O0 O1 O2 O3 O4 O5 O6 O7 O8 ┃
┃C 16.352 32.703 65.406 130.81 261.63 523.25 1046.5 2093.0 4186.0┃
┃C# 17.324 34.648 69.296 138.59 277.18 554.37 1108.7 2217.5 4434.9┃
┃D 18.354 36.708 73.416 146.83 293.66 587.33 1174.7 2349.3 4698.6┃
┃D# 19.445 38.891 77.782 155.56 311.13 622.25 1244.5 2489.0 4978.0┃
┃E 20.602 41.203 82.407 164.81 329.63 659.26 1318.5 2637.0 5274.0┃
┃F 21.827 43.654 87.307 174.61 349.23 698.46 1396.9 2793.8 5587.7┃
┃F# 23.125 46.249 92.499 185.00 369.99 739.99 1480.0 2960.0 5919.9┃
┃G 24.500 48.999 97.999 196.00 392.00 783.99 1568.0 3136.0 6271.9┃
┃G# 25.957 51.913 103.83 207.65 415.30 830.61 1661.2 3322.4 6644.9┃
┃A 27.500 55.000 110.00 220.00 440.00 880.00 1760.0 3520.0 7040.0┃
┃A# 29.135 58.270 116.54 233.08 466.16 932.33 1864.7 3729.3 7458.6┃
┃B 30.868 61.735 123.47 246.96 493.88 987.77 1975.5 3951.1 7902.1┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
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K (PITCH)
半音単位でピッチをシフトする。パラメータは-12から+12。
±1オクターブの音程変換が可能。
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M (MONITOR)
モニター機能のオン/オフ。「AUDIO IN」端子からの入力をX68kの
A/D,D/Aコンバータを通してヘッドホンなどで聴く事が出来る。
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N
ポルタメント(音程を滑らかに変化させる)を1Hz単位で行なう。コマンド入力後、
その音の基本周波数と変化希望周波数を聞いてくる。周波数パラメータ設定範囲は
1~65535。2つの周波数パラメータは厳密に入力する必要はなく、両周波数の整数比を
入力するだけでもよい。つまり、「1オクターブ上へ滑らかに変化させる(周波数を
滑らかに2倍にする)」場合、
変更前周波数=1Hz 変更後周波数=2Hz
でも
変更前周波数=100Hz 変更後周波数=200Hz
でも得られる結果は同じである。
----------------------------------------
O (PANPOT)
再生やモニター機能のパンポットを設定する。
----------------------------------------
P (PLAY)
バンクセレクトされているバンクのデータを再生する。
----------------------------------------
Q (EXIT)
[ESC]+[Q]でZVT.Xを終了する。誤操作を避けるためこのコマンドのみ
2キーコマンドになっている。
----------------------------------------
R (RECORD)
録音を行う。オートサンプリング機能のスイッチ(TRIGGER)がオン、さらに
モニター機能(MONITOR)オンの時にはオートサンプリングを行うがこれら
のスイッチが片方でもオフの時には通常のサンプリングを行う。
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃ オートサンプリングとは ┃
┃ ┃
┃オートサンプリングとは音が入力された事を自動的に感知して録音を開始する機能の┃
┃ ┃
┃ことです。ZVT.Xではオートサンプリング機能のスイッチ(TRIGGER)と ┃
┃ ┃
┃モニター機能(MONITOR)の両方がONの時に録音キーを押すとこの機能が働きます。 ┃
┃ ┃
┃どちらかがOFFだとこの機能は働きません。オートサンプリング・モードでない時は ┃
┃ ┃
┃録音キー[R]が押された瞬間から録音を開始します。 ┃
┃ ┃
┃ オートサンプリングの音の入力待ちの時は一切のキー入力を受け付けません。 ┃
┃ ┃
┃何か、音の入力があるまで音を待ち続けます。 ┃
┃ ┃
┃ ┃
┃ ┃
┃ ZVT.Xのオートサンプリング機能動作フローチャート ┃
┃ ┃
┃ [R]キーを押す ┃
┃ ↓ ┃
┃ 音の入力があるまでひたすら待つ ┃
┃ ↓ ┃
┃ 音が入力されると実際に録音を開始する ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
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S (DATA SIZE)
サンプリングする音の時間をデータサイズによって設定する。
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T (SAMPLING TIME)
サンプリングする音のデータサイズを「秒」で設定する。
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V (VOLUME)
音量を変化させる。パラメータはパーセント単位。1~300%の範囲のみ有効。
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X
アクセスバンクの切り換え。[X]キーを押すたびにセレクトバンクが、A/Bと
交互に切り換わる。
----------------------------------------
Z
2つのデータ間のたたみ込み演算を行なう。2つの音声データの特性を1つに
まとめたりすることができる。演算結果をどちらのバンクに格納するかを聞いてくる。
1.A*B→B … 演算結果をBへ格納する
2.A*B→A … 演算結果をAへ格納する
なお、演算にはかなりの時間を必要とする。
----------------------------------------
@ (TRIGGER)
オートサンプリング機能の有効/無効を設定する。
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*
PCMのデータ表示を10進数または16進数へ交互に切り換える。
デフォルトは16進数モード。
----------------------------------------
+ (COMPOUND)
バンクAとBのデータをミキシングして1つのデータにする。
パラメータとしてミックス方向を聞いてくる。
1.A→B … AとBをミックスしてミックスされたデータはBへ格納する
2.A←B … AとBをミックスしてミックスされたデータはAへ格納する
----------------------------------------
-
バンクAとBのデータ間の算術/論理演算を行なう。演算子を
1.ADD 和
2.SUB 差
3.OR 論理和
4.AND 論理積
5.EOR 排他的論理和
の5つから選択する。演算子タイプ選択後、演算結果をどちらのバンクに
格納するのかを聞いてくる。
1.A○B→B … 演算結果をBへ格納する
2.A○B→A … 演算結果をAへ格納する
----------------------------------------
/
ソースバンクのデータをデスティネーションバンクのデータのスタートポイントへ
はめこむ。パラメータとしてはめこむ方向を聞いてくる。
1.A→B … AをBのスタートポイントへはめこむ
2.A←B … BをAのスタートポイントへはめこむ
----------------------------------------
=
バンク間のデータのコピー。パラメータとしてコピー方向を聞いてくる。
1.A→B … AをBへコピーする
2.A←B … BをAへコピーする
----------------------------------------
?
各バンクの情報を表示する。
ADPCM DATA ADDRESS:ADPCMデータが格納されているアドレス
START POINT:青カーソルのオフセット位置
END POINT:赤カーソルのオフセット位置
ADPCM DATA SIZE:ADPCMデータの大きさ
EFFECTIVE DATA SIZE:青カーソルと赤カーソルに挟まれた区間の大きさ
PCM DATA ADDRESS:PCMデータが格納されているアドレス
FREE AREA:フリーエリア
----------------------------------------
CLR
セレクトされているバンクのデータをクリアする。
----------------------------------------
TAB
データモード(PCM/ADPCM)の切り換えを行う。
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8.3. コマンドモード
ZVT.Xの機能をHuman68kのコマンドラインから実行することができる。
A>zvt <コマンド・スイッチ列1> <ファイルネーム1> <ファイルネーム2>
A>zvt -m[n] [コマンド・スイッチ列1] <ファイルネーム1> [コマンド・スイッチ列2] <ファイルネーム2> <ファイルネーム3>
という書式でコマンド指定を行う。
ファイルネーム1で指定されたADPCMデータ・ファイルを読み込み、これを
コマンド・スイッチで指定された機能で加工処理を行い、これを
ファイルネーム2としてセーブする、がコマンドモードの基本動作となる。
ミキシング(合成)指定のときのみファイルネーム3の指定を必要とし、
コマンド・スイッチ列2が有効となる。よってこの時はファイルネーム1で指定された
ADPCMデータ・ファイルを読み込み、これをコマンド・スイッチ列1で加工し、
ファイルネーム2で指定されたADPCMデータファイルを読み込み、これを
コマンド・スイッチ列2で加工し、この2つを合成して、ファイルネーム3として
セーブする、ということになる。
●コマンドオプションスイッチの解説
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-4P+
-4P-
ビジュアルモードの4段階データセーブに相当するもの。ファイルネーム1の
ADPCMデータを読み込み、これに対して半音単位で4段階のピッチシフトを
行い拡張子'.4','.3','.2','.1'を添付したファイルネーム2でセーブする。
'-4P'の後ろの+,-の符号はピッチシフトの方向を表す。+が音程を4段階に
上昇させる指定で、逆に-が音程を4段階に下降させる指定となる。
例えば、FILE1.PCMがオクターブ4のCだったときに
A>zvt -4p+ FILE1.PCM ABC
とすると
オクターブ4のC(原波形)が'ABC.4'
オクターブ4のC#が'ABC.3'
オクターブ4のDが'ABC.2'
オクターブ4のD#が'ABC.1'
としてセーブされる。
----------------------------------------
-4V+
-4V-
ビジュアルモードの4段階データセーブに相当するもの。ファイルネーム1の
ADPCMデータを読み込み、これに対して%単位で4段階の音量変更を行い
拡張子'.4','.3','.2','.1'を添付したファイルネーム2でセーブする。
'-4V'の後ろの+,-の符号は音量変更の方向を表す。+が音量を4段階に
上昇させる指定で、逆に-が音量を4段階に下降させる指定となる。
例えば、
A>zvt -4v+ FILE1.PCM ABC
とすると
FILE1.PCMの音量の100%(原波形)が'ABC.4'
FILE1.PCMの音量の114%が'ABC.3'
FILE1.PCMの音量の126%が'ABC.2'
FILE1.PCMの音量の140%が'ABC.1'
としてセーブされる。
また、
A>zvt -4v- FILE1.PCM ABC
とすると
FILE1.PCMの音量の100%(原波形)が'ABC.4'
FILE1.PCMの音量の88%が'ABC.3'
FILE1.PCMの音量の76%が'ABC.2'
FILE1.PCMの音量の60%が'ABC.1'
としてセーブされる。
----------------------------------------
-A
ファイルネーム1のPCMデータをファイルネーム2のADPCMデータへ
変換する。
----------------------------------------
-C
上の逆の動作。PCMデータは16ビット符号付きで格納される。
----------------------------------------
-G
基本的にビジュアルモードはG-RAMがラムディスク等で使用されていると
起動不可能である。しかしこのスイッチを指定するとG-RAMディスク等を
破壊し強制的にビジュアルモードへ移行させることが出来る。
----------------------------------------
-In
ファイルネーム1のADPCMデータとファイルネーム2のADPCMデータへ
はめこみファイルネーム3でセーブする。-Iの後ろにオフセット値を書けるが
これはADPCMのバイト数となる。(通常は0または省略で構わない)
----------------------------------------
-Lfilename1, filename2
ビジュアルモード起動時にfilename1をバンクAに、filename2をバンクBに
読み込んで起動する。起動時に読み込める音声ファイルはADPCMに
限定される。
----------------------------------------
-Mn
ファイルネーム1のADPCMデータとファイルネーム2のADPCMデータを
加工指定があればそれぞれ加工処理し、これらをミックス(合成)し
ファイルネーム3でセーブする。-Mの後ろにオフセット値を書けるがこれは
ADPCMのバイト数となる。(通常は0または省略で構わない)
----------------------------------------
-Pn
ファイルネーム1のADPCMデータの音程をn半音分シフトし
ファイルネーム2でセーブする。パラメータは-12から+12まで設定可能。
----------------------------------------
-Vn
ファイルネーム1のADPCMデータの音量を%単位で変更しファイルネーム2で
セーブする。
パラメータはパーセンテージで1~300%まで設定可能。
----------------------------------------
●コマンド・スイッチの複数設定について
コマンド・スイッチの'P','V'は同時に設定可能である。
また、コマンド・スイッチ'P','V'はコマンド・スイッチの'4','A','C','M'と同時に
設定可能である。
以下に使用具体例をいくつか示す。
A>zvt -p3 -v150 ABC.PCM DEF.PCM
とすると'ABC.PCM'のADPCMデータを+3半音分シフト、音量を150%にしたものを
'DEF.PCM'でセーブする。
A>zvt -a -p+5 ABC.PCM DEF.PCM
とすると'ABC.PCM'のPCMデータを5半音分上へシフトした上でADPCMデータへ変換し、
これを'DEF.PCM'でセーブする。
A>zvt -c -p-5 ABC.PCM DEF.PCM -v180
のようにファイルネームの後にスイッチを設定可能である。この例では'ABC.PCM'の
ADPCMデータを-5半音分シフトし、さらに音量を原波形の180%に変更した
PCMデータを'DEF.PCM'でセーブする。
A>zvt -p-3 -v50 ABC.PCM -p5 -v120 DEF.PCM GHI.PCM -m
とすると'ABC.PCM'のADPCMデータを-3半音分シフト、音量を50%にしたものと
'DEF.PCM'のADPCMデータを+5半音分シフト、音量を120%にしたものとを
ミックスし'GHI.PCM'でセーブする。
A>zvt -4v+ -v80 -p-7 ABC.PCM DEF
では'ABC.PCM'のADPCMデータを-7半音分シフトし音量を
80%×100%=80%に変更したものを'DEF.4'でセーブする。
そして 80%×114%=91.2%に変更したものを'DEF.3'でセーブする。
80%×126%=100.8%に変更したものを'DEF.2'でセーブする。
80%×140%=112%に変更したものを'DEF.1'でセーブする。
●ワイルドカードについて
ファイルネームにワイルドカードが使用可能である。例えば
A>zvt -v150 -p5 *.PCM *1.PCM
A>zvt -m *.PCM A*.PCM *B.PCM
といった使い方が可能。ただし、使えない場合もある。
●ファイルネーム'PCM'について
ZMUSIC.XまたはPCMDRV.SYSが組み込まれている時、出力側のファイルネームに'PCM'を設定した
場合は、生成されたデータをファイルとして生成せずに、直接聴く事が出来る。
例えば
A>zvt -p-3 -v50 ABC.PCM -p5 -v120 DEF.PCM PCM -m
とすると'ABC.PCM'のADPCMデータを-3半音分シフト、音量を50%にしたものと
'DEF.PCM'のADPCMデータを+5半音分シフト、音量を120%にしたものとを
ミックスし、これをセーブせず音声として聴く事が出来る。